しがみついてますか?
今回は香山リカ著の
『しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)』
からお話させていただきます。
(たまにはブログのタイトルみたいなことも…するんですね~)
90年代の若者は一瞬に永遠を見る。
香山リカ氏は『愛より速く(斎藤綾子著•新潮文庫)』の中から
当時の若者は一瞬の快楽に身をまかせること(瞬間主義)を肯定的に捉えていたと分析しています。
これが00年代に入るとその様子が変わってくるのです。
それは「大切なのは今」と考えて行動したと思われるイラク人質事件の人質が
(こんなオオゴトになったのは)自己責任だと(若い世代に)誹謗中傷されたからである…と語ります。
しかし
これは「反瞬間主義」かというと どうやらそうではない様です。
著者は「瞬間主義の加速」だと言っています。
なぜか?
現在は瞬間的に白黒ハッキリさせないといけない時代にあるとの事です。
そりゃ大人になればなるほど経験を多く積み上げるために瞬時に判断する能力を必要とされますね。
そうできなければトロいだのグズだの嫌なレッテルが貼られてしまいます。
相手を敵か味方か即判断して すぐに行動…正解?不正解?○なのか×なのか?
でもそれってどうなのよ?
ゲームなの?ジャンケン5回連続勝ったらスゴいの?
あのぉ…グレーはグレーじゃいけませんか?
あ 横道にそれましたね…
香山リカ氏は「瞬間主義の加速」を「人間の狭量化」と読者に伝えます。
おおっと「細工は流々(りゆうりゆう)仕上げを御覧(ごろう)じろ」って言葉知ってるかい?
十分工夫をこらしてあるから 心配せずに仕上がりを待って それから批判してくれって言う意味だ
準備万端備えていれば何がきても大丈夫なんじゃないの?
もっとゆとりを持と~ぜ。
…というわけで
香山氏が提案する「曖昧(あいまい)なまま様子を見る」のすすめ。
好き 嫌いといった感情なら瞬間的に決めることができるかもしれない…(中略)
ましてや善悪や勝負けは判断するのに時間がかかる。
「今のところはそう思っているのだけれど もうちょっと様子を見てみないとなんともいえないね」
という このあいまいさを認めるゆとりが社会にも人々にも必要だと記していますね。
あ そうそう 以前 子育て教室の先生から聞いたんですが
子どもが転んで擦りむいて「痛いよ~」って言ってきた時にあなたはどうしますか?という話です。
「痛くないっ!!これぐらいでメソメソすんなっ!!」っていうのはNGなんだそうですよ。
どうするかって?
「あ 痛いね~」とまず認めてください…と。
かまって欲しいだけの小さな傷なのかもしれませんし
本当に大怪我なのかもしれません…認めてあげたあとに様子を見て判断してくださいということでした。
ま あれだね…
人生 終わってみなきゃ分からないってヤツだ…うんうん。
お付き合いいただきありがとうございました。
by garage-reading | 2011-01-27 20:29 | 本